食いだおれ白書

世界を食いだおれる

2024-01-01から1年間の記事一覧

元祖博多だるま/博多駅

ラーメンは街を映す鏡。旅の訪れに食べることが多いが、街を離れる惜別ラーメンも再び此処を訪れようとする磁力になる。昭和38年の創業。現在は博多駅の商業施設「博多デイトス」に店舗がある。 ランチセット。博多ラーメン+明太子丼、千円。店内にスピッツ…

明礬うどん/別府

旅を重ねるたびに東京の小洒落た店より、地方のお母さんが作る料理のほうが美味しくなっていく。それを確認するのは旅の大きな使命である。素泊まりしかない別府の明晩温泉・紺屋地獄から歩いて3分。ここに癒しと美味がある。明礬うどん。 山菜盛り沢山な明…

別府駅〜喫茶Pirica、ランズ珈琲

別府の銀座商店街 甲子園で高校野球の決勝を観たあと、8月25日の夜の深夜バスで大阪難波から深夜バスで別府に向かった。2025年3月に温泉の本を出すためだ。竹瓦温泉で旅の汗を流したあと、朝ごはんを食べる場所を探した。 ソルパセオ銀座 喫茶Pirica ランズ…

とんかつまるや/新宿壱番街

日本でいちばん好きなトンカツ屋さんは仕事から徒歩15秒の所にある。都内に23店舗を構える「とんかつまるや」。本店は新橋。ローコストハイクオリティ、鮮度にこだわり一つ一つ手作りで提供がモットー。鹿児島の黒豚や最上質の胡麻油を使ったトンカツも美味…

ラ・ボエム(白金台&新宿御苑)

東京、横浜で13店舗を運営するイタリアンレストラン Cafe La Boheme(カフェ ラ・ボエム)。この名前にピンと来たら、かなりの映画マニア。 ラ・ボエム新宿御苑 新宿御苑の店舗は新海誠の映画『君の名は。』で瀧(神木隆之介)と奥寺先輩(長澤まさみ)がア…

新橋カフェテラス「ポンヌフ」

YouTubeで山田五郎が「ナポリタン好きなら知らない人はいない喫茶店」と紹介していた。ナポリタンを日本一美味しく作れる素人としては聞き捨てならない。激混みの金曜の昼時、錦糸町から満員電車に潰されながら新橋に向かった。ポン・ヌフはフランス語で「新…

新宿ラーメンおすすめ十二使徒

天はラーメンの上にラーメンを造らず、ラーメンの下にラーメンを造らず。新宿最強のイケ麺、ラーメン十二使徒を年間300食以上は麺類を食べる麺ヘラが紹介。らーめんウルトラ新宿マラソンSTART ラーメン大戦争 ひじり屋 麺や 麦ゑ紋 (ムギエモン) 江戸麺 GO…

第一旭〜京都と吉岡里帆

朝6時オープン。京都の朝ラーは、京都駅前の『第一旭』。開店前、真冬の凍える早朝でも真夏の熱中症案件の炎天下でも行列が絶えない。 君は第一旭を知っているか?吉岡里帆が深夜バスで東京を往復していたとき、いつも朝ラーメンしていたお店。物語が詰まっ…

麺響 万蕾/菊川

日本で指折りの麺ヘラである自分に挑戦状が来た。東京で上位に入るうまいラーメン屋があると。菊川?聞いたことない。墨田区の下町。新宿から都営新宿線で一本。20分くらいかかるが行ってみよう。 下町の喧騒から外れた住宅と倉庫の狭間。坂本勇人の6番カウ…

きくらげたまごの唄〜町中華の宝石たち

">大和で生まれ育った者からすれば東京に「町中華」は存在しない。都会に「町」は似合わない。登山で人のいない地方に行き、老夫婦がひっそりと経営する中華屋さんに入る。それこそ「町中華」である。そんな堅苦しいバイアスをほぐしてくれる本がある。 ひら…

奈良県桜井市グルメ〜大和お国自慢

「奈良に美味いものなし」は世界七不思議のひとつ。三輪山そのものが御神体である故郷の桜井には美味しいものしかない。三輪そうめんが代表格。歴史が好きな者で桜井は避けて通れない。 日本最古の道・山辺の道 日本最古の神社・大神神社 日本最古の市場・海…

あるでん亭〜新宿の行列パスタ屋さん

仕事場のコワーキングスペースの真上。いつも行列が絶えない。1977年銀座で創業。現在は新宿に2店舗ある。パスタは8分茹でが基本。厨房では鉄フライパンと炎が勇ましく舞っている。皿はオリーブ色。 「アリオ・オリオ・ペペロンチーノ」980円。注文したら「…

焼肉こよい〜奈良県桜井市のオアシス

「焼肉こよい」は奈良県桜井市、国道169号線にある焼肉屋さん。1967年の創業。物心ついた頃から30年以上通っている。大学生になるまで野菜も魚も食べられない肉食獣だったのは「焼肉こよい」の影響かもしれない。ブラインド焼肉をしても、焼肉こよいの肉を当…

割烹・仕出し 桝谷〜奈良桜井市の日本料理

奈良県桜井市の冠婚葬祭は桝谷(ますたに)。ご主人は大の話好きで一度口が開くと止まらない。桜井市出身の芸人・笑い飯 哲夫と幼馴染で常連。結婚披露宴も桝谷で挙げた。大型バスもご主人自ら運転し送迎。法事のときにお世話になる。カウンターで頂く「味の…

まほろばキッチン〜大和の悠久と未来

「まほろばキッチン」はJAが運営する道の駅。地方の農産物の直売所、産直レストラン、フードコートで構成している地産地消」の輪を広げる場。 まほろばキッチン橿原 メゾンドパネトリー 十津川うどん古道 まほろばキッチン橿原 奈良の動脈、桜井と橿原市を結…

活魚・ちゃんこ 一語一笑 / 桜井市

ふるさとの自慢をさせてほしい。冬になると必ず行きたい、必ず食べたい塩ちゃんこがある。控えめに言って日本一。ちゃんこ•オブ•日本。 活魚・ちゃんこ 一語一笑。「いちごいちえ」と読む。ステキな名前だろう。店内に入ると生け簀があり、イキのいい魚が遊…

雨風本舗〜熱海のラーメンは熱く

伊豆へ向かう踊り子号の車窓から熱海のブルーオーシャンが見えたとき、窓際の席にいた映画ライターの方が思い出を話してくれた。「駅の近くに美味いラーメン屋があるんだよ。2017年に『火花』の撮影を取材したとき帰りにスタッフたちと食べたんだ。菅田将暉…

旬の味ごろさや〜伊豆下田

嘉永7年(1854年)、マシュー・ペリー率いる黒船が来航した下田港の近くに『旬の味ごろさや』はある。名前は先祖の「五郎三郎」の名前からとって「ごろさや」。ご主人が漁師で毎朝、下田港で水揚げされる旬の魚介を仕入れている。この店は一度、目の前を通っ…

uto〜森下の真夏の夜の夢

東京都にある「森下」は江東区の深川にある1万人ちょっとの小さな町。特に名所もなく都民でも存在を知らない人が多い。俳優・寺島進の生まれ故郷。ジャージ姿でタバコを吸っているところを見かけ、前を通ると丁寧にお辞儀してくれた。めちゃくちゃカッコよく…

北海道グルメどうでしょう〜札幌・北広島・新千歳空港

エスコンフィールドHOKKAIDO 札幌ではなく北広島という小さな町に日本一の野球場がある。人口5万6000人。生まれ故郷、奈良県桜井市の田舎より少ない。石狩平野の中央に位置し、明治の開拓で広島からの入植者が集落をつくったことから北広島になった。2024年…

恵比寿ソルティーモード〜日本一のダルバート

コロナ禍により飲食店は大きく変わった。それまでは昔の名前や場所が良ければ味が悪くてもサービスが酷くても来てくれた。コロナというリトマス試験紙によって左うちわの店は潰れ、本物だけが残るようになった。コロナとは間違い探しであり、答え合わせの時…

ナングロガル〜新大久保のネパール料理

ネパールに二度行き、エヴェレストのベースキャンプで1ヶ月間生活していた関係で、おすすめのネパール料理を訊かれることが多い。必ずお薦めしているのが「ナングロガル」。東京の新宿区・新大久保にある。アパートから徒歩10分。日本人には少しクセが強いが…

山形・山寺立石寺グルメ

蔵王の樹氷 名山に囲まれた山形は野方、里方に対して「山方」と呼ばれ、そこから山形になった。山形に来るのは2022年2月。吹雪く蔵王をホワイトアウトのなか登頂して以来。赤湯温泉で食べた龍上海のラーメン、大和屋旅館で飲んだ日本酒・十四代の衝撃は今も…

新宿すしスタンド EDOMAE SS

今では日本人が好きな食べ物1位を独走する「鮨」。しかし江戸時代までは屋台のファストフードであり、握り寿司ではなく、箱寿司(押し寿司)だった。好きなネタNo. 1のマグロも江戸時代は下魚で嫌われていた。冷蔵庫がないから1日か2日熟成させ、漬けにして…

華心苑〜新宿最強の街中華

新宿駅に直結した新宿壱番街(新宿センタービル)に最強の街中華がある。TBSの番組『町中華で飲ろうぜ』でもテレビ東京のドラマ『ザ・タクシー飯店』でも紹介されていない知る人ぞ知る名店。華心苑。広東料理と四川料理を中心とした本場の味が楽しめるお店。…

新潟長岡グルメ:閃光の花火メシ

新潟の長岡といえば「花火」と「米百俵」。線香花火のようにやさしく、打上花火のように力強い飲食店がある。 喫茶店ミチル 越乃雪本舗大和屋 フレンド CoCoLo長岡店 らーめんや一生 喫茶店ミチル "> 腹が減っては戦はできぬ。8時になると、駅前の喫茶店『ミ…

カレーの食卓

2年連続で年末年始は実家に帰省した。母親がカレーを作ってくれた。 ウチは昔からバーモントカレー の中辛。にんじん、たまねぎ、鶏肉を炒め、水と一緒に市販のマギーブイヨンとカレーのルーを入れる。たっぷりの具材を煮込んだら最後にジャガイモを加える。…

味の風にしむら

『にしむら』を知ったのは2012年、ミシュランガイド奈良に一つ星レストランとして紹介されたときだった。「奈良にうまいもん無し」と揶揄されるが、まさか地元の桜井にそんなお店があるとは露知らず。親に訊いても知らない。場所を見ると桜井市民会館の近く…

深夜食堂

令和は変な気候が続く。6月になって早々に梅雨入りしたのに肌寒い。5月の半袖が嘘のように、長袖を押し入れから出勤させてしまう。 そんな寒い夜、塩サバと豚汁が食べたくなる。 アパートを出て2、3分も歩けば西新宿のオフィス街。ネオンの灯りに誘われ今か…

One More Cup Of 珈琲

底冷えの如月も残り3日となった令和四年2月26日(土)。珈琲に呼ばれて浅草へ向かった。友人がBOOK STOREの2階を借りて珈琲屋を開店。 "こたつのように温かい場" を創りたいことから「KOTABA COFFEE」と命名した。一ヶ月に一度だけの限定オープン。日は決ま…