食いだおれ白書

世界を食いだおれる。世界のグルメを紹介します。孤高のグルメです。

ラーメン

らーめん おちゃらん屋〜田の真ん中で出会った“青龍”の一杯

らーめん おちゃらん屋は、ヨドバシカメラ梅田店のレストランフロアに構える、明るさと温もりを兼ね備えた一軒だ。弟とビジネスセミナーを開催する前、腹ごしらえをしようと立ち寄った。名前の由来も歴史も何もかも謎に包まれている。 ヨドバシの飲食フロア…

「花丸軒 難波・法善寺店」〜精肉直営の目利きが生んだ浪速とんこつ、24時間、道頓堀の疲れを癒す一杯

大阪・ミナミの法善寺横丁のすぐ近くに暖簾を掲げる「花丸軒 難波・法善寺店」は、精肉業をルーツに持つ株式会社アラカワフードサービスが展開するラーメン店。創業は1978年、養豚場を営んでいた家業から派生して食肉卸売業を立ち上げ、その後「ラーメン豚吉…

金久右衛門 道頓堀店〜金醤油・紅醤油・大阪ブラック、道頓堀を彩る三つの物

金久右衛門(きんぐえもん)という名は、道頓堀によく似合う。創業は1999年7月、比較的新しい存在だが、大阪のラーメン文化を語る上で欠かせない存在に成長した。 道頓堀店は2011年末にオープン。ラーメン激戦区の中心にありながら、深夜も営業し続け、金曜…

ホルモンらーめん 8910 千日前店 (白寿)〜大阪ミナミ発、“夢と脂肪”に溺れる至福の一杯

ホルモンらーめん8910(白寿)は、大阪を中心に展開するラーメンブランドで、店名のとおり、“ホルモンらーめん”を看板商品とする。甘みのある牛骨出汁をベースに、コシの強いストレート麺と、ぷりぷりでコラーゲン豊富なホルモンを組み合わせた一杯は、濃厚…

大阪・らーめん亀王 〜青春の味はちゃあしゅう麺、大阪・千日前で刻まれた記憶

清風高校の土曜授業が終わると、上本町から自然と足は「らーめん亀王」へ向かった。𠮷野家は清風生で埋め尽くされていたため、選択肢は亀王か伊勢屋の天ぷらうどん。週末のご褒美に瓶のコカコーラと一緒に頼む「ちゃあしゅう麺」は格別で、ラーメンに具は要…

千日前『作ノ作』がが魅せる浪花とんこつの真髄〜肉もスープも全力投球!

大阪・ミナミの千日前に店を構える「作ノ作」。創業以来10年以上の歳月を重ね、今や浪花とんこつラーメンの名を全国に知らしめる存在となった。店内はカウンター15席のみの小さな空間ながら、昼夜を問わず客足が途絶えない。24時間営業・無休という頼もしさ…

東京ラーメンおすすめ最強ランキング〜ミシュラン掲載店から伝説の老舗まで本当に旨い一杯

東京は老舗から新進気鋭まで、数えきれないほどの名店がしのぎを削っている。醤油・塩・味噌・豚骨、鶏白湯や煮干しまで。多彩な一杯が集まり、世界中の食通を魅了してやまない。12年間、新宿で食事の9割がラーメンだった経験を活かし、「おすすめできる」と…

新宿おすすめラーメン黙示録〜12年食べ歩いて生き残り続ける“本物”だけを厳選

新宿という街は、油断するとすぐに新しい景色に塗り替えられる。12年間、北新宿に住んでイケ麺を食べ歩いた。 新宿区だけで100軒は超え、残念ながら閉店してしまった店も数知れず。衣替えのように店舗の移り変わりが激しい。せっかくの名店も次の桜を待たず…

荻窪「春木屋」〜ラーメン・エルドラドの中心で、歴史をすする

新宿よりも飲食店が所狭しと並び、「ラーメン・エルドラド」と呼ばれる荻窪。その中でも最も有名なラーメン屋が「春木屋」である。 創業は昭和24年(1949年)。戦後、和風出汁を効かせたスープや、スープによく絡む縮れ麺が登場し、ネギ、海苔、ナルトといっ…

谷川ラーメン〜みなかみ町のダムカレーにふられて、10年越しの中華そば

東京を離れる前に、埼玉に暮らす登山の先輩が、群馬・水上町の「レストラン諏訪峡へ行こう」と誘ってくれたのは、梅雨明けを思わせるような夏の日だった。 初めて先輩と山を登ったのは、2024年の11月。それから66の山、38の雪山を共にした。先輩は僕を「戦友…

新宿地下ラーメン〜地上の喧騒を忘れる、アンダーグラウンドの一杯

「新しいラーメン屋が宿る街」と書いて、新宿と読む。その言葉を地で行くような店がある。いや、この店ほど“新宿らしさ”を体現しているラーメン屋は、他にないかもしれない。 新宿地下ラーメン。 2022年12月、まだコロナ禍の余韻が街に残る中、地下通路の一…

10年越しの答え合わせ―錦糸町『青葉』の中華そば、記憶を超えた一杯

東京で「青葉」を食べたことがあった。最初は高校時代、弟と夜行バスで奈良からやって来たとき。中野の名画座で松田優作の『最も危険な遊戯』を観る前、美味いと評判だった青葉の本店に並んだ。だが、風邪気味だったせいもあるのか、その味に感動はなかった…

西新宿チャーシュー麺専門・中華そば「ピース」〜清潔な一杯に、ほんの少しのスキャンダルを

新宿という街は、四季のようにラーメン屋さんが生まれては消えていく。パスタの食材を買いにスーパーに向かう途中、ふと、ニューカマーの店に出逢うことも多い。 視線の端に、まだ見ぬ暖簾が揺れていた。看板には、穏やかな緑色の文字で「ピース」。「おや?…

舎鈴 新宿センタービル【新宿壱番街】〜一杯で語れる物語、蒼き龍が見える

あらゆる国の料理が所狭しと並ぶ新宿センタービル(新宿壱番街)のなかにあるラーメン屋さんが「舎鈴(しゃりん)」である。2011年に赤羽1号店をオープン。コンセプトは「毎日食べられる 美味しいつけめん」 内観 味玉そば890円 味玉そば大盛り990円 ニラそ…

真鯛らーめん『麺魚』錦糸町パルコ店〜ロマンか罠か、旨味の核心

「鯛出汁ラーメン」。この言葉には、食欲をくすぐる魔力がある。だが同時に、ラーメン界では“扱いが難しい荒馬”でもある。これまで真に満足できる一杯に出逢えていない。 鯛の出汁は繊細で上品。ただ、鶏ガラや豚骨のような強い動物系スープと比べると、味の…

「ホープ軒 千駄ヶ谷店」、大学野球と神宮球場、ゆるくて完璧。一杯に魂が溶ける。

何年も前から「今度こそ行こう」と思っていた千駄ヶ谷の『ホープ軒』。神宮球場の帰りに毎回、目にしながら、そのたびに混雑か、次の予定があって入れずじまいだった。 創業は昭和35年。ラーメンが一杯50円だった時代、赤坂・新橋・渋谷を屋台で回ったという…

塩そば専門店「麺屋 ギャオス」埼玉麺ロードの塩ラーメン

埼玉は関東の「うどん県」と呼ばれるほど、香川県に次いで店舗数が全国トップクラス。「秩父そば」のブランドもあり、東京を凌ぐほど麺文化が発達している。 埼玉は車社会であり、ロードサイド型のラーメン店が風物詩。車を走らせていると、思わぬラーメンの…

麺や天鳳 東中野店〜自転車パンクと味噌ラーメンと私

接骨院で腰の治療を終え、さあ帰ろうとしたところで、自転車のタイヤがパンクしていた。すぐ近くの自転車屋さんに駆け込み、修理を依頼。チューブ交換で4,070円。痛すぎる出費。 今日は横浜美術館で散財している。チケット1,800円、図録3,300円、食事代が1,7…

十二社通り「ひじり屋」という異空間ージョギングの途中で迷い込んだ、深夜のラーメン紀行

支那そば 塩ラーメン 味噌ラーメン タンメン 2023年4月15日 21時過ぎ。新宿中央公園でのジョギングを終え、ゆっくりと十二社通りを走る。湿り気を含んだ春の夜風が火照った肌に心地いい。通りの先にぽつんと灯る赤い光が目に入った。 「ひじり屋」 どこか懐…

オランダ、デン・ハーグ麺処『匠』〜フェルメールの後にすする札幌ラーメン

フェルメールの《真珠の耳飾りの少女》に出会ったあと、マウリッツハイス王立美術館を後にした。帰り道、ふと目に留まったのが、デン・ハーグにあるラーメン屋、麺処『匠』。 「郷土料理も食べていないのに、ラーメンなんて食べてる場合か」と自分にツッコミ…

シュウマイと和歌山ラーメン「天鳳」新橋店〜ネパールの風と古都の記憶

ゴッホの《ひまわり》に匹敵する花の絵画があるかもしれない。ポーラ美術館が所蔵しているオディロン・ルドンの絵。美術館に問い合わせると、新橋にあるパナソニック汐留美術館で展示されている。楽しみに向かったが、到着して愕然。なんと水曜お休み。月曜…

雨風本舗〜熱海のラーメンは熱く

伊豆へ向かう踊り子号の車窓から熱海のブルーオーシャンが見えたとき、窓際の席にいた映画ライターの方が思い出を話してくれた。 「駅の近くに美味いラーメン屋があるんだよ。2017年に『火花』の撮影を取材したとき帰りにスタッフたちと食べたんだ。菅田将暉…

ラーメンという名の「卒業白書」

今週のお題「ラーメン」 俺には、卒業しなければならない“呪い”がある。 店先から漂ってくる、純粋無垢な湯気。どこかエキゾチックで妖艶な、あの香り。孤独な男の心と胃袋をたやすく奪い、毎年の会社の健康診断では、「再検査」という名の地獄へ送り出す。 …

赤湯ラーメン龍上海〜冬に灯る炎、冬の東北を征く者へ

「赤湯ラーメン 龍上海」は、山形県南陽市赤湯に本店を構える、辛味噌ラーメンの元祖として知られる老舗ラーメン店。創業は昭和33年(1958年)。初代・佐藤一美が、当時珍しかった味噌ラーメンに特製の辛味噌を加えた「赤湯からみそラーメン」を考案し、その…

巣鴨『いま村』〜ミシュラン三ツ星のメイン級、凛として鶏白湯ラーメン

春分の日なのに寒い日が続く。昨日は早朝から雪が降った。春寒の東京。板橋にある前野原温泉に入ったあと、で身体を温めたあと、ラーメンを求めて彷徨う。近くの店は1時間待ち。ならばと、新宿へ戻る途中でふと思い出した。巣鴨に、かつて衝撃を受けた一杯が…

金龍ラーメン〜道頓堀の顔、大阪のソウルフード、深夜の救世主

大阪のラーメン=金龍ラーメンである。決して食べログ百名店に入る店ではない。「飲み会のシメ」「観光途中の軽食」「サクッとラーメンを食べたいとき」 にぴったりなラーメン。だから愛される。難波の狭い食いだおれエリアだけで5店舗もある。 金龍ラーメン…

えびそば一幻 新宿店 ー 10年越しの三度目の正直

三月の半ばとはいえ、朝の空気は冷たい。手袋を忘れて自転車に乗ったら、指先がじんじんと痛んだ。厳しい寒さは、夏の猛暑が爆発する前触れだろう。だが、先のことを考えても仕方がない。大事なのは、今この瞬間。こういう日は、味噌ラーメンに限る。 えびそ…

変わり続ける街で、変わらない旨さ〜「らーめん はな火屋」が守るラーメンの流儀

新宿という街は、油断するとすぐに新しい景色に塗り替えられる。かつて馴染みだった店が、気づけば跡形もなく消え、次に訪れたときには別の店が客を呼び込んでいる。そんな街で、静かに、確かな足跡を残し続けている店がある。 2025年3月1日、土曜日、昼13時…

鶏白湯のモンスター降臨〜銀座 篝 大手町店の甘美な罠

東京メトロ大手町駅に直結するフィナンシャルシティ グランキューブの地下1階。その片隅にひっそりと「篝(かがり)」がある。光も届かないコンクリートの迷路の中、唯一、ここだけが生きている。 本店の銀座「篝」を初めて知ったのは2013年。上京して間もな…

第一旭と京都の朝、吉岡里帆、午前6時のラーメン

午前6時、京都の朝が動き出す。真冬の凍てつく空気の中でも、真夏の容赦ない日差しの下でも、ここには変わらない風景がある。京都駅前、『第一旭』の行列。時間が止まることのない店。暖簾が揺れるたびに、ラーメンを求める人々の熱が交錯する。 君は第一旭…