日本で指折りの麺ヘラである自分に挑戦状が来た。東京で上位に入るうまいラーメン屋があると。菊川?聞いたことない。墨田区の下町。新宿から都営新宿線で一本。20分くらいかかるが行ってみよう。 下町の喧騒から外れた住宅と倉庫の狭間。坂本勇人の6番カウ…
"> 大和で生まれ育った者からすれば東京に「町中華」は存在しない。都会に「町」は似合わない。登山で人のいない地方に行き、老夫婦がひっそりと経営する中華屋さんに入る。それこそ「町中華」である。そんな堅苦しいバイアスをほぐしてくれる本がある。ひら…
「奈良に美味いものなし」は世界七不思議のひとつ。三輪山そのものが御神体である故郷の桜井には美味しいものしかない。三輪そうめんが代表格。歴史が好きな者で桜井は避けて通れない。 日本最古の道・山辺の道 日本最古の神社・大神神社 日本最古の市場・海…
「焼肉こよい」は奈良県桜井市、国道169号線にある焼肉屋さん。1967年の創業。物心ついた頃から30年以上通っている。大学生になるまで野菜も魚も食べられない肉食獣だったのは「焼肉こよい」の影響かもしれない。ブラインド焼肉をしても、焼肉こよいの肉を当…
奈良県桜井市の冠婚葬祭は桝谷(ますたに)。ご主人は大の話好きで一度口が開くと止まらない。桜井市出身の芸人・笑い飯 哲夫と幼馴染で常連。結婚披露宴も桝谷で挙げた。大型バスもご主人自ら運転し送迎。法事のときにお世話になる。カウンターで頂く「味の…
「まほろばキッチン」はJAが運営する道の駅。地方の農産物の直売所、産直レストラン、フードコートで構成している地産地消」の輪を広げる場。 まほろばキッチン橿原 メゾンドパネトリー 十津川うどん古道 まほろばキッチン橿原 奈良の動脈、桜井と橿原市を結…
ふるさとの自慢をさせてほしい。冬になると必ず行きたい、必ず食べたい塩ちゃんこがある。控えめに言って日本一。ちゃんこ•オブ•日本。 活魚・ちゃんこ 一語一笑。「いちごいちえ」と読む。ステキな名前だろう。店内に入ると生け簀があり、イキのいい魚が遊…
伊豆へ向かう踊り子号の車窓から熱海のブルーオーシャンが見えたとき、窓際の席にいた映画ライターの方が思い出を話してくれた。「駅の近くに美味いラーメン屋があるんだよ。2017年に『火花』の撮影を取材したとき帰りにスタッフたちと食べたんだ。菅田将暉…
嘉永7年(1854年)、マシュー・ペリー率いる黒船が来航した下田港の近くに『旬の味ごろさや』はある。名前は先祖の「五郎三郎」の名前からとって「ごろさや」。ご主人が漁師で毎朝、下田港で水揚げされる旬の魚介を仕入れている。この店は一度、目の前を通っ…
東京都にある「森下」は江東区の深川にある1万人ちょっとの小さな町。特に名所もなく都民でも存在を知らない人が多い。俳優・寺島進の生まれ故郷。ジャージ姿でタバコを吸っているところを見かけ、前を通ると丁寧にお辞儀してくれた。めちゃくちゃカッコよく…
エスコンフィールドHOKKAIDO 札幌ではなく北広島という小さな町に日本一の野球場がある。人口5万6000人。生まれ故郷、奈良県桜井市の田舎より少ない。石狩平野の中央に位置し、明治の開拓で広島からの入植者が集落をつくったことから北広島になった。2024年…
コロナ禍により飲食店は大きく変わった。それまでは昔の名前や場所が良ければ味が悪くてもサービスが酷くても来てくれた。コロナというリトマス試験紙によって左うちわの店は潰れ、本物だけが残るようになった。コロナとは間違い探しであり、答え合わせの時…
ネパールに二度行き、エヴェレストのベースキャンプで1ヶ月間生活していた関係で、おすすめのネパール料理を訊かれることが多い。必ずお薦めしているのが「ナングロガル」。東京の新宿区・新大久保にある。アパートから徒歩10分。日本人には少しクセが強いが…
蔵王の樹氷 名山に囲まれた山形は野方、里方に対して「山方」と呼ばれ、そこから山形になった。山形に来るのは2022年2月。吹雪く蔵王をホワイトアウトのなか登頂して以来。赤湯温泉で食べた龍上海のラーメン、大和屋旅館で飲んだ日本酒・十四代の衝撃は今も…
今では日本人が好きな食べ物1位を独走する「鮨」。しかし江戸時代までは屋台のファストフードであり、握り寿司ではなく、箱寿司(押し寿司)だった。好きなネタNo. 1のマグロも江戸時代は下魚で嫌われていた。冷蔵庫がないから1日か2日熟成させ、漬けにして…
新潟の長岡といえば「花火」と「米百俵」。線香花火のようにやさしく、打上花火のように力強い飲食店がある。 喫茶店ミチル 越乃雪本舗大和屋 フレンド CoCoLo長岡店 らーめんや一生 喫茶店ミチル "> 腹が減っては戦はできぬ。8時になると、駅前の喫茶店『ミ…
2年連続で年末年始は実家に帰省した。母親がカレーを作ってくれた。 ウチは昔からバーモントカレー の中辛。にんじん、たまねぎ、鶏肉を炒め、水と一緒に市販のマギーブイヨンとカレーのルーを入れる。たっぷりの具材を煮込んだら最後にジャガイモを加える。…
『にしむら』を知ったのは2012年、ミシュランガイド奈良に一つ星レストランとして紹介されたときだった。「奈良にうまいもん無し」と揶揄されるが、まさか地元の桜井にそんなお店があるとは露知らず。親に訊いても知らない。場所を見ると桜井市民会館の近く…
令和は変な気候が続く。6月になって早々に梅雨入りしたのに肌寒い。5月の半袖が嘘のように、長袖を押し入れから出勤させてしまう。 そんな寒い夜、塩サバと豚汁が食べたくなる。 アパートを出て2、3分も歩けば西新宿のオフィス街。ネオンの灯りに誘われ今か…
底冷えの如月も残り3日となった令和四年2月26日(土)。珈琲に呼ばれて浅草へ向かった。友人がBOOK STOREの2階を借りて珈琲屋を開店。 "こたつのように温かい場" を創りたいことから「KOTABA COFFEE」と命名した。一ヶ月に一度だけの限定オープン。日は決ま…
映画において観客を真っ先に突き動かすのが食べ物。2004年公開、クリント・イーストウッドの最高傑作『ミリオンダラー・ベイビー』もそのひとつ。 女性ボクサーのヒラリー・スワンクと老トレーナーのクリント・イーストウッド。母親に見捨てられた娘と、娘に…
好きな人を誘っておでんを食べにいった。冬が本気を出してきた12月16日、向かったのは上野の「おでん小林」。19時前にJR御徒町駅北口で待ち合わせる。 千葉の実家に住む女性と新宿で独り暮らしのボク。山手線と常磐線が通る上野は落ち合いやすい。先月、はじ…
啓蟄に大阪に来た。「けいちつ」と読む。二十四節気のひとつで3月5日前後のこと。「啓蟄」は「冬籠りの虫が春を感じて活動を始める頃」の意味。令和六年の大阪は寒かった。 DAY1:3月5日(火) 喫茶アドリア 通天閣とスタジオK あづま食堂 新世界東映 黒門市…
新世界は夜の街。欲望の象徴に溢れかえり、本能の解放が渦巻いている。前回2泊した6月は運悪く通天閣が工事中でライトアップを見られなかった。そのリベンジ。11月30日に新世界を訪れた。 喫茶ブラザー 通天閣(真昼) 国際地下劇場 新世界東映 東横INN 今里…
フリーランスの物書きになり、11月7日にはデビュー作も出版した。いよいよ自分の作品づくりに向けて爆進していく。1970年台の大阪ミナミを描く小説に欠かせないのが御堂筋の銀杏並木。緑から黄へと色づいていく。 11月10日(金) 松屋(うどん) いなの路 11…
愛染まつり。天神祭、住吉祭に並ぶ大阪三大夏祭り。だんじり祭りなど男のイメージが強い大阪で、愛染まつりの主役は愛染娘。聖徳太子の時代から1400年以上続き、勝鬘院(しょうまんいん)金堂の御本尊・愛染明王にあやかって「愛染さん」で親しまれる。 愛染…
コロナ前より人口密度が濃くなった新宿の夜。あらゆる規制から解放された飲み帰りの若者やサラリーマン、円安に背中を押された外国人観光客で溢れかえっていた。時折、涼しい夏風が吹くが、すぐに人の壁に遮られる。きっと道頓堀や新世界も凄いことになって…
初日 3月15日(水) 早朝飯:白寿 モーニング:喫茶オランダ 天王寺・学園坂 トーホーシネマズなんば 高津宮 昼食:茶珈 理髪館 夕食:麓鳴館 夜食:純喫茶アメリカン 2日目 3月16日(木) 朝食:作の作 昼食:アラビア珈琲 会津屋 3日目 3月17日(金) 朝食…
Day1:12月23日 初食:花丸軒 朝食:丸福珈琲店 天王寺七坂 昼の新世界&通天閣 天王寺動物園 懐食:木村屋 昼飯:𠮷野家(上本町) 夕食:夫婦善哉 相合マッサージ Day2:12月24日 朝飯:黒門市場 ウィンズ道頓堀 スイーツ:英國屋 DAY3:1月2日 生國魂神社 ア…
中学・高校がすぐ隣の駅なのに道頓堀には一度も来たことがなかった。 某プロ野球チームの影響で「怖い」「汚い」の印象がすっかり定着。同じ難波にありながら、プロレスを観に何十回も通った大阪府立体育会館の聖域とは反対。まさにアンタッチャブル。難波に…