食いだおれ白書

世界を食いだおれる。世界のグルメを紹介します。孤高のグルメです。

にんにくの豪打炸裂! 佐倉・幸食堂で味わう強打者の定食

幸食堂・佐倉

まだ時代が平成だった9年前、佐倉駅に降り立ったことがある。エヴェレストから帰国し、日雇い肉体労働に汗を流した時期に派遣された場所。遠かった。地の果てまで流れ着いたような感覚だった。佐倉は長嶋茂雄さん、BUMP OF CHICKEN、そして前職の同僚女性の出身地でもある。

幸食堂

川村記念美術館の帰り。時刻は13時半、佐倉駅から歩いて5分ほど。「幸(さち)食堂」という店名が縁起よく、吸い込まれるように暖簾をくぐる。地元では有名店らしく、昼時は順番待ち。ラストオーダー間際の駆け込みで入店できた。

幸食堂・佐倉

バッターボックス(カウンター)に腰を下ろす家族経営らしい温かみのある雰囲気。一家が忙しなく動き回っている。メニューを見ると、エビフライ定食や刺身定食が2,200円。デビュー戦で金田正一から4打席4三振くらった長嶋茂雄さんの思い切りの良さを思い出す。

幸食堂・佐倉

普段なら初めて入る定食屋では野菜炒め定食(880円)を頼むと決めている。しかし、今日は気になるメニューがあった。「豚にんにく焼き定食(1,100円)」。珍しい。ナックルカーブのような変化球。思わず配球してしまった。

幸食堂・佐倉

配膳された定食は、白飯、味噌汁、漬物という基本の布陣。見た目はシンプル。主役の豚にんにく焼きは、厚めにカットされたロース肉に、たっぷりとかけられた濃厚なソース、どっさり盛られたおろしにんにくの組み合わせ。

肉の弾力ある歯応えとともに、口いっぱいに広がるにんにくの強烈なパンチ。天覧試合で村山実の内角ストレートを左翼ポール際に叩き込んだプルヒッティングの一撃。

ニンニク・マッドネスにとって、うれしいフルスイング。にんにくを名乗る料理には、これくらいのインパクトが欲しい。巨人軍と豚にんにく焼きは、永久に不滅です。

全国の定食屋さん

食の憶い出を綴ったエッセイを出版しました!

月とクレープ。

月とクレープ。Amazon  Kindle

『月とクレープ。』に寄せられたコメント

美味しいご飯を食べるとお腹だけではなく心も満たされる。幸せな気持ちで心をいっぱいにしてくれる、そんな作品。

過去を振り返って嬉しかったとき、辛かったときを思い出すと、そこには一生忘れられない「食」の思い出があることがある。著者にとってのそんな瞬間を切り取った本作は、自分の中に眠っていた「食」の記憶も思い出させてくれる。