
- 価格:170円(税込)
- ジャンル:カップめん
- 製造:明星食品株式会社
- カロリー:234kcal
セブンイレブンで働く、リアル・コンビニ人間が知っている“本気の商品”がある。
「和風だしとゆず香る温つゆそうめん」

ノンフライめんに、鰹節、昆布、いりこ、焼あご。この多層的な和風出汁に、ふわっと抜けるゆずの香り。
まず、このビジュアル。白を基調に、ゆずの黄色、出汁の琥珀色、中に散りばめられた卵の黄色、ねぎの緑、かまぼこのピンク。派手ではないのに、やたらと食欲を刺激してくる。湯を注ぐ前から、すでに“やさしい美味さ”が見えている。
そしてこれは、つけ麺ではない。温かい出汁で食べる「にゅうめん(煮麺)」だ。
我が奈良県桜井市三輪の郷土料理。これは、コンビニで買える郷土料理。
セブンイレブンには、深夜に並び、翌日には消える“バズ商品”がある。代表格は「みそきん」。入手困難になるほどの人気。だが、この商品は違う。最高クラスなのに、静かに棚にいる。もっと一斉に消えていい。むしろ、消えていないのが不思議なレベル。

価格は170円(税込)。200円を切る。作り方も潔い。お湯を注ぐだけ。袋を開ける必要なし。粉末スープも液体スープもなし。油を入れて、3分。そのまま口へ直行。

そして、真価は味。
「和風だしとゆず香る」とあるが、出汁は前に出すぎない。具材も騒がない。主役は、あくまで、素麺。この“淡さ”がいい。
ラーメンのようなパンチではない。うどんのような重さでもない。蕎麦のようなキレでもない。素麺だからこそ成立する、やさしさ。

ひと口すすれば、体の奥にじんわりと染みていく。ゆずがほんのり香り、出汁が静かに支え、麺がするすると消えていく。
これはカップ麺ではない。温度を持った癒しである。
派手に売れなくていい。でも、ずっと棚にいてほしい。そんな一杯だ。
食の憶い出を綴ったエッセイを出版しました!

『月とクレープ。』に寄せられたコメント
美味しいご飯を食べるとお腹だけではなく心も満たされる。幸せな気持ちで心をいっぱいにしてくれる、そんな作品。
過去を振り返って嬉しかったとき、辛かったときを思い出すと、そこには一生忘れられない「食」の思い出があることがある。著者にとってのそんな瞬間を切り取った本作は、自分の中に眠っていた「食」の記憶も思い出させてくれる。