
西伊豆、日本でいちばん小さな町・松崎にある手打ち蕎麦屋さん。店主・矢内武彦さん。西荻窪の暖簾分け。契約農家より直接買い付けした茨城県筑西(ちくせい)市の「常陸秋そば」を通年提供。蕎麦粉に天城深層水だけを加えて手打ちした十割蕎麦。薬味としては信州松本から取り寄せた醤油と本枯節をたっぷりと使った辛汁、松崎町産の本山葵を使う。

営業時間は11時半から14時半。蕎麦が売り切れてしまうから。夜営業がない。店内は14席。カウンターはなし。シンプルで清潔。蕎麦は無理に和を装飾する店があるが、落ち着いて食べたい料理。鞍馬は空間も蕎麦と一体化する。最もシンプルな「もりそば」は900円。

おすすめは自家製のクルミつけ汁を足した「くるみ汁付きもりそば」1100円。まずは何も出汁をつけず、蕎麦の風味を愉しむ。そして醤油出汁。秋を感じる。そして、本丸に突入。クルミの風味、甘み、塩味。しょっぱい味が蕎麦を凛とする。キリッとする。これぞ究極のマリアージュ。クルミつけ汁だけでもいいほど。次は群馬県太田市より取り寄せた大和芋を使用した「とろろそば」1200円を食べてみたい。
※写真の天ぷらは常連さんだけのサービス
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『月とクレープ。』に寄せられたコメント
美味しいご飯を食べるとお腹だけではなく心も満たされる。幸せな気持ちで心をいっぱいにしてくれる、そんな作品。
過去を振り返って嬉しかったとき、辛かったときを思い出すと、そこには一生忘れられない「食」の思い出があることがある。著者にとってのそんな瞬間を切り取った本作は、自分の中に眠っていた「食」の記憶も思い出させてくれる。