食いだおれ白書

世界を食いだおれる。世界のグルメを紹介します。孤高のグルメです。

2025-03-01から1ヶ月間の記事一覧

唐安楼、大久保の片隅で、町中華ひと皿が人生を温める

「町中華」という言葉は都会の新宿には馴染まない。でも、唐安楼(トウアンロウ)だけは違う。JR大久保駅北口を出て、大久保通りを中野方面へ。韓国、ネパール、インド。多国籍な香りが漂う街を抜けたところ、ふいに目に入ってくるのが「唐安楼」の赤い看板…

帝王の深夜食堂〜西新宿 小町食堂。俺か、サバ以外か。

令和は変な気候が続く。6月になって早々に梅雨入りしたのに肌寒い。5月の半袖が嘘のように、長袖を押し入れから出勤させてしまう。そんな肌寒い夜には、塩サバと豚汁が食べたくなる。 アパートを出て2、3分も歩けば西新宿のオフィス街。ネオンの灯りに誘われ…

青山の天馬でカレーランチ。また、あの午後に会えたなら

東京・表参道から少し歩いた先、赤レンガの壁に黒いテント屋根が映えるカレーショップがある。その名も「天馬(てんま)」。店内でゆったりと楽しむ欧風カレーの存在感は、隠れた名店の風格を湛えている。カレーパンのテイクアウトで有名だが、一度も買った…

ラーメンという名の「卒業白書」

今週のお題「ラーメン」 俺には、卒業しなければならない“呪い”がある。 店先から漂ってくる、純粋無垢な湯気。どこかエキゾチックで妖艶な、あの香り。孤独な男の心と胃袋をたやすく奪い、毎年の会社の健康診断では、「再検査」という名の地獄へ送り出す。 …

551蓬莱アイスキャンデー、並ばずに買える130円のご馳走

「551蓬莱(ごーごーいち ほうらい)」は、大阪・難波を拠点に展開する中華料理チェーン。名物の豚まん(肉まん)で広く知られ、1日あたり約17万個を売り上げる人気ぶりを誇る。もっちりとした皮に、ジューシーな豚肉と玉ねぎの餡がたっぷりと詰まっており、…

北極アイスキャンデー、“ぬくもり”と大阪人情が染みる一本

「北極アイスキャンデー」は​大阪難波の戎橋筋商店街に位置するアイス屋さん。1945年(昭和20年)の創業以来、約80年にわたり「北極」の愛称で大阪の人々に愛され続けている。 ​ 創業の背景と名前の由来 メニューと製法 ミルク ココア 創業の背景と名前の由…

にんにくの豪打炸裂! 佐倉・幸食堂で味わう強打者の定食

まだ時代が平成だった9年前、佐倉駅に降り立ったことがある。エヴェレストから帰国し、日雇い肉体労働に汗を流した時期に派遣された場所。遠かった。地の果てまで流れ着いたような感覚だった。佐倉は長嶋茂雄さん、BUMP OF CHICKEN、そして前職の同僚女性の…

カレーハウス11 イマサ〜新宿を彩る朝カレー

新宿駅西口の京王モール内に位置する「カレーハウス11イマサ」は、1964年に創業した老舗のカレー専門店。それまで大衆娯楽の中心地だった浅草から、東京オリンピックをきっかけに、新宿、渋谷へと若者の首都は移っていく。そんな東京の歴史と共に歩みを進め…

大阪・難波「自由軒」—100年以上愛される浪速のカレー

「自由軒」 は、大阪・難波の「相合橋筋商店街」に本店を構える老舗の洋食店。創業は明治43年(1910年)、その歴史は100年以上に及ぶ。大阪の庶民文化とともに歩み、現在も多くの自由人に愛され続けている。 自由軒の歴史 織田作之助の『夫婦善哉』 「自由軒…

赤湯ラーメン龍上海〜冬に灯る炎、冬の東北を征く者へ

「赤湯ラーメン 龍上海」は、山形県南陽市赤湯に本店を構える、辛味噌ラーメンの元祖として知られる老舗ラーメン店。創業は昭和33年(1958年)。初代・佐藤一美が、当時珍しかった味噌ラーメンに特製の辛味噌を加えた「赤湯からみそラーメン」を考案し、その…

巣鴨『いま村』〜ミシュラン三ツ星のメイン級、凛として鶏白湯ラーメン

春分の日なのに寒い日が続く。昨日は早朝から雪が降った。春寒の東京。板橋にある前野原温泉に入ったあと、で身体を温めたあと、ラーメンを求めて彷徨う。近くの店は1時間待ち。ならばと、新宿へ戻る途中でふと思い出した。巣鴨に、かつて衝撃を受けた一杯が…

法善寺横丁の宝石「アラビヤコーヒー」—大阪喫茶文化の真髄

大阪ミナミの法善寺横丁に店を構える「アラビヤコーヒー」は、1951年(昭和26年)創業の老舗喫茶店。先代の髙坂光明さんが開業し、現在は2代目の明郎さんがその味を受け継いでいる。 毎朝、自社工場で丁寧に焙煎されたコーヒー豆を使用し、アラビヤ式熱風焙…

金龍ラーメン〜道頓堀の顔、大阪のソウルフード、深夜の救世主

大阪のラーメン=金龍ラーメンである。決して食べログ百名店に入る店ではない。「飲み会のシメ」「観光途中の軽食」「サクッとラーメンを食べたいとき」 にぴったりなラーメン。だから愛される。難波の狭い食いだおれエリアだけで5店舗もある。 金龍ラーメン…

パスタの常識を鉄板が壊す!てっぱんのスパゲッティ新宿センタービル店

「てっぱんのスパゲッティ」は、生麺専門店「鎌倉パスタ」が運営するブランド。熱々の鉄板で提供される「がっつり系スパゲッティ」がウリで、並盛300gのスパゲッティ。 名物「1枚ベーコンスパ」をはじめ、20種類以上の豊富なメニューが揃う。 「醤油バジル」…

新宿「長野屋」〜110年目のカツカレーを味わう

執筆に没頭しているうちに、昼を食べそびれた。気がつけばもう16時。夕食の時間が迫っている。だが、このままでは映画に集中できない。17時10分から新宿武蔵野館で『ロボット・ドリームズ』を観る。空腹では意識が散漫になるし、満腹なら眠気に襲われる。ど…

sio YOYOGI UEHARA 、鳥羽周作シェフと太陽がいっぱい

雪山と温泉の思い出を綴った『温泉クライマー』を自費出版した。執筆の日々を乗り越えたご褒美は、鳥羽周作シェフの店「sio YOYOGI UEHARA 」にしたかった。 鳥羽シェフにお会いしたことはない。シェフがYouTubeで紹介するパスタのレシピを見て、それを作っ…

えびそば一幻 新宿店 ー 10年越しの三度目の正直

三月の半ばとはいえ、朝の空気は冷たい。手袋を忘れて自転車に乗ったら、指先がじんじんと痛んだ。厳しい寒さは、夏の猛暑が爆発する前触れだろう。だが、先のことを考えても仕方がない。大事なのは、今この瞬間。こういう日は、味噌ラーメンに限る。 えびそ…

変わり続ける街で、変わらない旨さ〜「らーめん はな火屋」が守るラーメンの流儀

新宿という街は、油断するとすぐに新しい景色に塗り替えられる。かつて馴染みだった店が、気づけば跡形もなく消え、次に訪れたときには別の店が客を呼び込んでいる。そんな街で、静かに、確かな足跡を残し続けている店がある。 2025年3月1日、土曜日、昼13時…