食いだおれ白書

世界を食いだおれる。世界のグルメを紹介します。孤高のグルメです。

2025-02-01から1ヶ月間の記事一覧

鶏白湯のモンスター降臨〜銀座 篝 大手町店の甘美な罠

東京メトロ大手町駅に直結するフィナンシャルシティ グランキューブの地下1階。その片隅にひっそりと「篝(かがり)」がある。光も届かないコンクリートの迷路の中、唯一、ここだけが生きている。 本店の銀座「篝」を初めて知ったのは2013年。上京して間もな…

第一旭と京都の朝、吉岡里帆、午前6時のラーメン

午前6時、京都の朝が動き出す。真冬の凍てつく空気の中でも、真夏の容赦ない日差しの下でも、ここには変わらない風景がある。京都駅前、『第一旭』の行列。時間が止まることのない店。暖簾が揺れるたびに、ラーメンを求める人々の熱が交錯する。 君は第一旭…

一皿の革命、恵比寿「ソルティーモード」〜ネパールの味を超えた奇跡のダルバート

コロナ禍を経て、飲食業界は大きく変わった。それまでは名声や立地の良さに頼り、味やサービスが劣っていても人が集まる店が多かった。しかし、コロナというリトマス試験紙が、本物とそうでないものを明確に分けた。左うちわの店は次々と姿を消し、本物だけ…

大久保に吹くヒマラヤの風、ネパールツロのダルバート

大久保駅南口を出ると、サラリーマンたちが波のように押し寄せる。そんな喧騒を抜けて数歩、ビルの隙間にぽつんと佇む「ネパールツロ」の看板が目に入る。まるでネパールの山岳地帯に点在するロッジのように、そこだけぽっと温かい灯りがともっている。 2016…

らぁめん 満来〜新宿ラーメンと記憶の交差点

令和7年1月19日、日曜日。夜の帳が下りる18時。 新宿の雑踏を抜け、暗い路地を抜け、ビルの影に身を寄せ、「らぁめん 満来」の暖簾をくぐる。6年間続けた文章教室を卒業した夜。筆を置き、新たな人生の扉を開ける節目に、ソウルメイトと肩を並べて座った。 …

吹雪の下呂温泉「ひさご」ー旅の終わりに、蕎麦の余韻を

下呂温泉を発つ前の昼メシ。名残惜しさを抱えながら吹雪の中を歩いていた。寒さが骨まで染みる。ラーメンと迷ったが、観光地のラーメンは博打。東京と変わらない店も多い。そして、せっかくなら飛騨そばを食べておきたかった。水曜定休の店が多い中、湯の香…

せん田〜旅の夜は、飛騨牛と酒と下呂温泉に支配される

下呂温泉の温泉街に夜が降りる頃、雪はやんだが、外の寒さがじんわりと体に染み込んでくる。「旅先では髪を切れ」。これは『水曜どうでしょう』の至言。髪を切りながら、その町の様子や暮らしを聞けるし、おすすめの店を教えてもらえる。 夕方5時に「CREX冨…

珈琲所 コメダ珈琲店〜小倉トーストとコーヒー、名古屋の朝が仕掛ける一撃

2025年2月18日、火曜日、朝8時。名古屋・栄。夜行バスを降りた街は冷えきっていたが、光はもう春のそれだった。空はどこまでも澄んでいた。仕事に向かう人の顔はまだ半分寝ぼけている。いよいよ街が動き出す。 「コメダ珈琲 テレピア店」に向かう。大きなロ…

珈琲エーデルワイスで朝食を、小倉トーストの一息

2025年2月18日、火曜日、朝7時。夜行バスを降りたばかりの名古屋は、まだ半分眠っていた。バスタ新宿を出たのは昨夜24時15分。栄に着いたのは6時50分だった。愛知県美術館でパウル・クレー展を観る予定だが、開館は10時。コメダ珈琲店のオープンは8時。どこ…

白鬚食堂、サクサクの衣に包まれた野生、湯と獣と、静かな夜

鶴巻温泉の「弘法の里湯」につかり、ほてった体を冬風で冷ましながら歩く。時刻は18時。もうすぐ温泉街に夜の帳が降りる。湯上がりの余韻を楽しみながら、どこかで軽く食事をと思い、ふと目に留まったのが「白鬚食堂」だった。 木目の外装に、白地に黒字のシ…

北海道らーめん ひむろ〜バレンタインに味噌オロチョン、そしてクリムト

2025年2月14日(黄金)、バレンタインデー。人生の師匠と錦糸町のドトールでクリムトについて語り合った。クリムトの黄金とはなにか?女か?芸術か?とても有意義な時間だった。やはり師匠はすごい。ありえない発想の技を仕掛けてくる。早く追いつかねば。 …

新宿「山珍居」で味わう純台湾料理ー『燃月』の余韻とともに

プレミア12の書籍『燃月』をリリースし、ようやく一段落。 長く続いた緊張が解け、心にぽっかりと空いたスペースを埋めるように、新宿の台湾料理店へと足を運んだ。以前から友人の女性に勧められていた店だ。 台湾代表がプレミア12で優勝を果たしたあの強さ…

ナングロガル〜ネパールの記憶を味わう新大久保

ネパールを二度訪れ、エヴェレストのベースキャンプで1ヶ月間暮らした経験があるせいか、よく「おすすめのネパール料理は?」と訊かれる。そのたびに、迷わず紹介する店がある。『ナングロガル』──東京・新宿区、新大久保にある本格ネパール料理の店だ。 住…

スクンビット ソイ55〜新宿にあるタイ国商務省認定レストラン

2025年2月12日、水曜日の11時30分。新宿の喧騒をすり抜け、三井ビルの地下へと足を踏み入れる。雑踏の喧騒が遠のき、ふわりと漂う異国の香り。目指すのは奥まった場所に佇むタイ料理店「スクンビット ソイ55」。お世話になっている編集者に誘われ、久々のタ…

なか卯の憶い出〜お姉さん、お世話になりました

2025年、7月いっぱいで新宿を離れることにした。実家の奈良に帰る。2013年11月7日に上京し、最もお世話になった飲食店が小滝橋通りにあった「なか卯」。2024年9月いっぱいで閉店してしまったが、感謝は一生消えない。 Twitterを始めた頃から、ほとんどの投稿…

味噌ラーメン百庵 西新宿〜関東最強の味噌ラーメン

2022年8月22日、サラリーマンの胃袋をつかむべく、新たなラーメン屋がオープンした。百庵。「ももあん」と読む。まだ深刻な運動不足に陥る前、たまに新宿中央公園と都庁の周りをジョギンしていた頃。人混みの熱気と排気ガス。タクシーがクラクションを鳴らし…

らーめん 信玄 南6条店

旅の締めくくりにラーメンを食べることが多い。ラーメンには、それまでの旅路を総括する力がある。2024年7月18日。北海道立近代美術館で「鳥獣戯画展」を観た。想像以上の混雑に揉まれ、体力を削られながら、灼熱の太陽の下、歩いて30分。目指すは、かねてよ…

ピッツェリア ダ マッシモ〜北海道・札幌のマリナーラ

JR平和駅 2024年7月18日。北海道エスコンフィールドで野球観戦した翌日、宿泊先のアークシティホテルをチェックアウト。11時1分発の千歳線に乗り、隣駅の平和駅へ向かった。徒歩でも40分ほどの距離だが、この日は気温30度の真夏日。北海道の駅間のスケールは…